この記事では、アプリケーションパフォーマンスクラス(Aクラス)について分かりやすく解説しています。
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アプリケーションパフォーマンスクラス(Aクラス)とは?
アプリケーションパフォーマンスクラスは、SDメモリカード上のデータ編集などを含むアプリケーションを快適に利用するための規格として策定されました。
スマホの中には「メモリー容量を拡張できる機種」が存在しており、その拡張にはマイクロSDカードを使用します。
この時、マイクロSDカードは「内部ストレージ」として認識されるため、外部ストレージ扱いだと保存できない「アプリ」等も保存することが可能です。
ただ、アプリ等では小さなデータを編集&更新することになるので、普通の製品では処理速度が落ちる原因となってしまいます。
そこで、データ編集/更新等で重要となる「ランダムリード/ライトの最低保証速度」が向上した新たな規格『アプリケーションパフォーマンスクラス(Aクラス)』が作られました。
現時点だと、Aクラスには(A1)と(A2)の2種類があります。
Aクラス | 最低保証速度 | ||
---|---|---|---|
ランダムリード速度 | ランダムライト速度 | シーケンシャル 最低保証速度 |
|
A1 | 1500(IOPS) | 500(IOPS) | 10MB/s |
A2 | 4000(IOPS) | 2000(IOPS) | 10MB/s |
・IOPS値とは?
IOPSとは『Input Output Per Second』の略称で「決められた条件下で行える1秒辺りのリード/ライト回数」のことです。
例えば、容量4KBのデータを1秒辺りに「100回のランダムリード」が可能な場合であれば『4KBランダムリードIOPS値=100』となります。
データ編集/更新等は小さなデータ転送速度が決まるため、この「IOPS値」が処理スピードに大きく関わってきます。
・シーケンシャル最低保証速度
シーケンシャル速度は「大容量データの転送速度」に関わっており、ランダム速度は「容量の小さなデータの転送速度」に関わります。
シーケンシャル速度は、単純に、スピードクラスと同じ『最低保証速度』を示すものです。
例えば、MP4動画等のデータは「容量1GB」を超えることが多いですけど、メモ等のデータは「容量1~10KB」等の非常に小さなものとなっていますね。
シーケンシャル速度は「MP4動画」等、ランダム速度は「アプリデータの編集&更新」等のデータ転送速度に関わるものです。
適用クラス
SDカードが(A2)に対応していたとしても、使用する機器側(スマホ等)が対応していなければ、使用機器側に合わせたAクラスが適用されます。
その逆も同じで、使用機器側が(A2)に対応していても、SDカードが対応していなければ、SDカード側のAクラスが適用されます。
つまり、低スペック側の対応クラスが適用されてしまう…と言うことです。
対応Aクラス | 適用クラス | ||
---|---|---|---|
スマホ | SDカード | ||
ケース1 | A1 | A1 | A1 |
ケース2 | A1 | A2 | A1 |
ケース3 | A2 | A1 | A1 |
ケース4 | A2 | A2 | A2 |
最近では(A2)に対応しているマイクロSDカードも安くなっています。
もし、使用しているスマホの対応Aクラスが分からない…と言う場合には、とりあえず(A2)に対応している製品を選ぶのが無難です。
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まとめ:Aクラスとスピードクラスの違い
勘違いしてしまいやすいと思いますが、Aクラスは「スピードクラスとは異なる性能」を保障するために作られた規格です。
Aクラス | スピードクラス | |
---|---|---|
用途 | スマホアプリ等のデータ編集/更新 | リアルタイムデータの記録 |
最低保証速度 | ランダムリード ランダムライト |
データ転送速度 |
特徴 | 小さなデータ転送が得意 | 大きなデータ転送が得意 |
ストレージ | 内部ストレージ扱い | 外部ストレージ扱い |
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